うだうだと考える日記

読んだ本や観た映画、日々の雑事のあれこれ ネタバレはないはず。

おおかみこどもの雨と雪

おおかみこどもの雨と雪」をDVDで観た。
率直に言って感動した。疾走感と情景の美しさ、エネルギーにあふれる子どもたちの描写に鳥肌。


だけれどもやはり物語はちょっとなあ、どうなんですかあれは。あの過酷な子育てをヒロイン1人で抱え込んで、健やかなままでいられるって、母はどんだけ女神ですか。ラストで「母はまだあの山の家で静かに暮らしています」って娘の語りが入っていたが、30歳そこそこでもう余生か。母の人生はどうなんの。休学した大学はどうなった。おおかみおとこ、名前もないまま死ぬなよ。あんだけ何もかも犠牲にしてがんばって子育てして「家族団らん」というささやかなご褒美すらないのに、息子に「まだあなたに何もしてあげてない」って何だよ。私に対する嫌味なのか。いや、いいよ。いいけど、理想化したファンタジーだということをもっとはっきり示してくれないと困る。児童相談所の相談員まで出てくるリアルな世界を描写してるんだから、1回ぐらいキレたり泣いたりするとこ入れてくんないとバランスとれないって。

あの近所の爺さんが「へらへら笑うな」とか言うシーン、弱みを出すいいチャンスだったのに、笑うんだもんなー。強靱すぎて怖いって。妊娠したら最後、迷わず子ども100%の人生に邁進して後悔なしって嘘でしょ。んでもって、男の子の自立は1人で出ていくことで、女の子の自立は頼れる男を見つけること、というのもなあ。

けど、世界で通用する実力を持つスケート選手が結婚せずに出産したら叩かれるのが当たり前なのが一般的な世間だとしたら、これはそこまでファンタジーでも神話でもないんですか。ひょっとして。