うだうだと考える日記

読んだ本や観た映画、日々の雑事のあれこれ ネタバレはないはず。

『猟奇的な彼女』

 

猟奇的な彼女 [DVD]

猟奇的な彼女 [DVD]

 

 [2001/韓国 監督:クァク・ジェヨン キャスト:チョン・ジヒョンチャ・テヒョン


DVDで。これ、昔観たはずなんだけど、ストーリーなどに関して本当に一切記憶がなかった。天気雨の中の殺陣シーンだけ既視感があった。どういう見方したのかなあ。2001年って、私、何してたっけ?? 〝猟奇的〟な彼女の行動原理が分からないまま不条理コメディのような展開で後半まで引っ張られるものの、最後にきれいな大団円が用意されているラブストーリー。コメディ部分がそんなに面白くないのは結構大きな欠点だと思うのだが(ニューハーフの挿話とか、コンドームとか、ヅラにゲロとか……)まあ、面白かったかな? まあ、チョン・ジヒョンちゃんの殺人的な可愛さだけで観る価値があるとは思う。でも、これだけは言っとかないといけないと思うけど、泥酔した女があんなに可愛いって、絶対にあり得ませんから(笑)。

最初、電車で若者に注意する「彼女」の姿を見て、姫野カオルコの傑作小説『ひと呼んでミツコ』を思い出した。彼女はミツコ、名高い香水と同じ名前を持つ女—。世の不正に目をつぶれない女—。なんかプロットもちょっと似てるような気がする。ミツコの方がギャグが面白かったからミツコの勝ち。また、姫野カオルコの描く〝自傷的なまでに自由を追求する女〟の原型が閉じこめられているヒロインの切ない美しさが際立つ人物造型もミツコの勝ち。これは1990年なのね。あー、もう1回読みたくなってきた。もう家にないかな。

あと『東京ラブストーリー』も思い出さずにいられませんな。自分の心の傷を癒すために男を振り回す女。自分の若さと美貌を武器に、男に対して被承認欲求を暴力的に繰り出す女。というヒロイン像が共通しているのだけど、猟奇的な彼女は男と結ばれ、リカは1人で生きていく。背景に「一途に男を思うあまり」という健気な理由があるかどうかが結果を左右したのかもしれない。駅での別れのシーンとかも似てるよな〜。ちなみにこのドラマは1991年。

女の肥大化した自意識にとことん付き合ってくれる男って、ある種典型的な女のファンタジーとして漫画でもドラマでも映画でも連綿と語られているけれど、まあ、現実にはそんなことはほぼないよね。いや「女の容貌偏差値が劇的に高い場合に限って」男のファンタジーにもなり得るかもしれない。

 

 

ひと呼んでミツコ (集英社文庫)
 
東京ラブストーリー DVD BOX

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