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うだうだと考える日記

読んだ本や観た映画、日々の雑事のあれこれ ネタバレはないはず。

こどものころの自分

雑記

「あんた、小学校3年生ぐらいのときに、男の子の格好ばっかりしとったことあったよねえ」


と、年越しの帰省で母に言われた。

うちは姉と私の二人姉妹なのだが、私が生まれるときに父には男児を期待する気持ちがあったらしく、それを聞いて「じゃああたしが男の子になったげる!」と張り切って男の子の真似をするようになったのだそうだ。全く覚えていないのでちょっとびっくりした。小学生時代の自分といえば、おとなしく教室のすみに縮こまってる真面目で引っ込み思案のイメージしかなかったので、そういうお茶目なエピソードがあるというのが意外だ。しかし言われてみれば、野球もしないのに近鉄バファローズの野球帽をよくかぶってた記憶はぼんやりとある。近鉄の帽子をかぶった引っ込み思案の女の子、というのも考えれてみればなかなか妙な図なのだが、実際のところはどうだったんだろうか。どっかで記憶が曲がっているのかな。

自分ではっきり覚えてるアホっぽいエピソードもあるにはある。
小6のときのことだと思うのだけど、母親に可愛いパジャマを買ってもらって、私はそれをいたく気に入った。オレンジのギンガムチェックにセーラーカラーふうのデザイン。なみなみのパイピングテープが襟のところにあしらわれていたのも萌えポイントだった。ちょうどマリンルックが流行っていたころで、もともと大好きなギンガムチェックやレースに、大きな襟というトレンドモチーフが加えられていたところが最強だと思った。見れば見るほど可愛いデザインだし、見れば見るほど寝る時にしか着ないのはもったいないように思われたので、私はそのパジャマの上をブラウスとして着用して英語の塾に行ってみたのだ。塾についた瞬間、友達に「すっごいパジャマみたいな服だね」と言われて、いわれてみればもうどこから見てもパジャマにしか見えなかったので、すごく恥ずかしかった。そのとき初めて私はパジャマと服の違いを悟った。それ以降、どんなに可愛いと思っててもパジャマでは外出していない。

もっと小さいときなら、ホクロをちぎりとったのが一番アホな思い出かもしれない。
私は左の口の下にぷっくり膨らんだホクロがあるのだけど、それが小さい頃は嫌いで嫌いで仕方なかった。姉は笑うとエクボができる人だったので「お姉ちゃんはエクボ、○○ちゃんはホクロがチャームポイントやねえ」なんて近所の人に言われたりするのがもうめちゃくちゃ嫌で、エクボはともかく、黒々しいシミみたいなものがチャームポイントなものか! と腹を立て、母の三面鏡の前に長い間陣取ってホクロをいじり倒した挙げ句、周りの皮膚よりもふくらんでいるそれをちぎり取ってやったのだ。手は血まみれになり、ちぎりとられた皮膚のまわりはじんじんと痛く、母にはぎゃーっと叫ばれたが、私は生まれ変わったような満足感でいっぱいであった。翌日、ホクロの跡にかさぶたができた。数日後にそのかさぶたがはがれると、その下から、果たして! フレッシュなホクロが顔を出したときの私の絶望感が想像できるだろうか。そのとき私は、ホクロは実存ではなく現象であることを学んだ。ゆくホクロは絶えずして、しかももとのホクロにあらず。そのホクロも今ではまあまあ気に入ってるんだけど。

年末年始っていうのは、小さなころの自分を思い出したり、思い出されたりするような時間であるよのお。でも自分もよく覚えてないし、親にしたところで記憶が正しいかどうか怪しいものだけど、たまにそうやって罪のない記憶を振り返るのも悪くない。私も娘が大きくなったとき、正月の食卓で、本人が忘れているような些末な思い出をたくさん語れるように、今のうちにあれこれ覚えておいてネタ繰っとこう、と思ったりする2017年。


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