うだうだと考える日記

読んだ本や観た映画、日々の雑事のあれこれ ネタバレはないはず。

4つの美術館 — 9月の旅(4)

一緒に行った友人が美術系のご職業、ということもあり、ウブドでは4つの美術館に行った。一気に見過ぎたのと、バリの絵画は情報量が多いのとで、頭が混乱して整理できていないけれど、これから機会をつくってゆっくりバリ美術の復習をしてきたいな。

日本の美術館との大きな違いは「人が少ないこと」と「オープンなこと」。フラッシュさえ使わなければ写真撮影OKが普通だし(ダメなところもある)、館内にも全然学芸員が座っていない。建物も開放的で、空調もかかっておらず窓や出入口も開け放されているので風や光が自由に舞い込む。作品管理の上では色々と問題があることが素人目にも分かるので心配だけど(実際、湿気のせいか波打っている絵も多い)、見る側とすればとてもリラックスしてゆっくり見られる。

入場料は現地の物価を勘案するとそこそこ高いのだけど、カフェのお茶券がついている館が多く、ゆっくりできる。美術館めぐりって疲れるから、ちょっと一服が込みになってるのはすごくいい。

 

■建物も庭園も素敵なお屋敷美術館[アルマ美術館]

最初に行ったのは「アルマ美術館」。

ここは「庭園美術館」「邸宅美術館」といった感じ。広ーい庭園の中に、バリの伝統美術と、現代美術を分けた2棟が建つ。現役で活躍する美術家たちの制作の場、発表の場を提供して支援する、という役割もあるらしく、美術のワークショップなども頻繁に行われているそう(たぶん)。訪ねた日も庭で木彫をやってる人と絵を描いている人がいて、どういう立場の人かはよく分からないのだけど、光あふれるお庭でゆったり制作している光景はなかなか素敵だった。

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お庭に実るフルーツには、美術家さんが描いた落書きが。可愛い。

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併設カフェにはゆったりソファが配置されていてのんびりできる。スタッフの方々のたたずまいも素敵。コーヒーを頼むとシナモンスティックがついてきた。きっとバリ島産のものだ。

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■情熱がほとばしる[アントニオ・ブランコ美術館]

そして、小高い丘の上に建つ個性派美術館「アントニオ・ブランコ美術館」。

アントニオ・ブランコさんは「バリのダリ」の異名をとるスペイン人画家だそうで、女性をふんわりした色彩で艶っぽく描く絵に特徴がある。館内すべてが彼の作品なのだけど、とにかく女が大好きな画家が「おっぱいおっぱい!」「おしりおしり!」とはしゃいでいる声が聞こえるような可愛らしく素敵な美術館です(笑)。独創的なファサードのモチーフは、彼が自分のシンボルとしてよく使っていた女体をかたどったマーク(?)。観客は女の股をくぐって館内に入るというわけ。あはは。

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しかもこの美術館、入場券を買うと、スタッフが入場客の耳にプルメリアの花を差してくれるのだ。まあステキ! さすが女を描きつづけたブランコさんの美術館だけある。そして絵を見終わった後は、グレナデンシロップのノンアルカクテルを飲ませてくれました。これも「ぽい」演出でさすが!

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お庭にはカラフルなオウムもいる。すごくおとなしい。

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■バリ美術を概観できるボリューミーな展示[プリ・ルキサン美術館]

お次は「プリ・ルキサン美術館」。

ここは広い。4つの棟に、時代ごとにまとめられたバリ美術が大量に収められている。館内は写真撮影OK。館の前で楽器演奏が突然始まったりするサプライズも。お庭も広くて、蓮の咲く池の周囲などを散策気分でぶらぶら。さすがに4棟すべて回ると、もう何が何だかよく分からなくなるけど、画風の違う絵画、彫刻作品もいろいろあって楽しい。カフェのドリンク付き。

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こちら、アナック・ラグン・グデ・ライ・コンタさんの『地獄のおしおき』の部分。現世で悪いことした人たちが、地獄でいろんな酷い目に遭っているのをじっくり見るのが楽しい1枚。

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 観客はとても少ないので、スタッフものーんびり。リラクスして雑談中。概してバリ島の店員さんやスタッフは、用がないときは地面にすわりこんでおしゃべりしたりおやつ食べたりして好きなことしている。日本ではあり得ないけど、仕事なんて本来、それぐらいでいいよねえ。

 

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■美術蒐集家の膨大かつ守備範囲の広いコレクション[ネカ美術館]

 最後は「ネカ美術館」。

お金持ちの美術蒐集家、ネカ氏のプライベートコレクションを収蔵する私立美術館だけど、収蔵品もめちゃくちゃ多いし、コレクションも多岐にわたっていて見応えがある。棟もいくつにも分かれていて、クラシックなヒンズー美術から、モダンな抽象画までバラエティ豊か。バリ島在住の若い美術家のサポートもしているらしく、まだ評価の定まっていない作品もあれこれ精力的にコレクションされている。

バリの芸能の様子を収めたモノクロ写真なんかも面白かった。

フラッシュなしなら写真撮影OKで、館内はこんな感じの開放感! ご近所にあったら通いたい。 

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最後のは撮ってもらった1枚。解説プレートを読むわたし。日本語で解説が併記されている親切設計なのだ。上に写っている絵画は日本人画家の作品だった……はず。

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